フトアゴヒゲトカゲを飼育することが決まったら、お迎え前に準備をしておくとスムーズに飼育を始められます。具体的には以下の3つです。
- 飼育環境セッティング
- ライトなどに不良品がないか確認する
- 爬虫類を診てくれる動物病院を探しておく
あらかじめ飼育の準備をしておけば、連れて帰ってきてからすぐにケージに入ってもらうことができます。また、事前にライトや保温器具を動かしておけば不良品でないかのチェックはもちろん、温度の確認をすることができます。
爬虫類を診てくれる動物病院はあまり多くはありません。すぐに病院にかかることはないかもしれませんが、万が一のとき頼りになる存在ですので、見つけておいた方が安心です。
この3点をやっておけば、初心者でもスムーズに飼育スタートすることができます。
それでは、詳しく説明していきます。
飼育環境づくり
連れて帰ってきたらすぐにケージに入れられるようにお家を作っておきましょう。慣れている方はパパっと準備してしまいますが、慣れないうちはあらかじめ作っておいた方が安心です。
うちのむぎちゃんのお家はこんな感じ。こちらを例に必要なものをご紹介しますね。むぎちゃんはベビーの頃からこの90cmケージで育ちました。
左側が温度が高いホットスポット、右側は温度が低めになっています。このように温度勾配をつけることで、フトアゴがケージ内を行き来し、体温調整するのです。
適温については後ほど解説します
ケージ
フトアゴはすぐに成長してしまうのでベビーの頃から大き目のケージでも問題ありません。面積が広い方が温度勾配がつけやすく、おすすめです。
扉のタイプがスライド式や前開きタイプがあるので、ケージを置く部屋の環境や好みで選びましょう。
前開きタイプは大きく扉が開くので、お世話がしやすいですよ
バスキングライト・紫外線ライト
バスキングライトは太陽の熱の代わりです。爬虫類は自分で体温調節できないのでライトの力を借りて体温を上げます。
うちではバスキングと紫外線兼用のライトを使っています。ひとつで済むのでスペースを取らないことがメリットです。
紫外線ライトの役割はUVBという紫外線を照射することで、骨などの形成に役立ちます。つまりフトアゴが健康に成長するために必要なのです。
こちらがバスキング&紫外線兼用のライトです。ライトは消耗品なので買い置きしておくと安心。
商品にもよりますが半年程度で交換が必要になります。使用開始時期を記録しておくと、交換忘れを防げますよ。
保温器具
写真では見えませんが、ケージの下にパネルヒーターを敷いています。大きさの目安は底面積の3分の1くらいを選びましょう。これはパネル状の床暖房のようなものです。お腹を温めて消化を助けてくれます。ケージ内のクールスポット寄り(温度が低いところ)に敷きましょう。
真ん中にある赤いライトは保温球。ケージ内を暖めてくれます。サーモスタットにつなぎ、ケージ内の温度が高くなりすぎないようにしましょう。
また、光の出ないセラミックタイプの保温器具もおすすめ。球切れがないので安心です。
サーモスタット
ケージの中を適温に保つために必要なコントローラーのようなものです。設定した温度を超えるとOFFにしてくれます。うちでは保温球(ケージ内を温めるもの)に繋いでいます。
タイマーがついているサーモスタットはお値段が高めですが、昼と夜の温度設定を自動で行ってくれるので忙しい方にオススメ!
温度管理と照明のオンオフを自動的にやってくれます。
可視光線ライト(明るさを出すライト)
UVAを照射・ケージ内の明るさ補助のために購入しました。
可視光線ライトは、太陽の光の色と明るさを出すためのライトで、太陽による昼間の明るさを再現します。一日の生活サイクルを生み出し、脱皮を促したり食欲の増加に役立ちます。
水入れ
水は毎日交換しましょう。
フトアゴは水入れから直接水を飲むことは少ないです。野菜から水分を取ることができるので、積極的に水を飲ませる必要はありません。脱水が疑われるような場合にはスポイトを使って水を口元にたらしてあげたり、温浴時に水分補給をしましょう。
餌入れ
人口フードや野菜を入れてここから食べてもらいます。食べ残しは臭いや菌が発生する原因になるので毎日回収しましょう。お皿も毎回洗い、清潔に保ちます。わたしは爬虫類用の除菌スプレーをお手入れに使っています。
温度・湿度計
ケージ内の温度、湿度は常に見る癖をつけましょう。うちでは両端に置いてます。
フトアゴ飼育には温度勾配(温度の高いところと、低いところをつくる)が必要なので、ふたつあると管理しやすいです。
床材
床材はフトアゴの足を守り、歩きやすくするために用意します。
種類も様々で、うちでは掃除がしやすいペットシーツを使っていますが、砂のような床材もあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、しっかりと理解して使用しましょう。
フトアゴが小さいうちは誤飲を防ぐため、ペットシーツをおすすめします。うちではレギュラーサイズ(45×34cm)を使用しています。3枚敷くと90cmケージにちょうどいいですよ。
フトアゴがある程度成長しているなら、ウォールナッツサンドがおすすめ。「【レビュー】ウォールナッツサンド」で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考に読んでみてください。
飼育書
ネットでも飼育方法は調べられますから、絶対必要というわけではありませんが、わたしは最低一冊は持つべきだと思います。何か調べたいことがあったときに、パッと開いてみることができますし、写真が多いものを選べば、飼育環境などを真似しやすいです。
「フトアゴを飼育する人におすすめの本」で、わたしが大好きな本たちを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
環境設備に不備はないか確認する
ライトや保温器具などが用意できたら、一日動かしてみましょう。万が一不良品があったら大変です。
この時ケージ内の温度などもチェックしてみてくださいね。
朝・昼・夜、と時間帯ごとに見ておくと安心です。日中暑くなりやすい部屋などは要注意。
適温は以下の通りです。
日中 | 夜間 | |
ホットスポット (暖かいところ) | 35~40℃ | バスキングライトは 消灯 |
温度が低い場所 | 25~30℃ | 25℃くらい |
ちなみに湿度は60%くらいが良いとされていますが、うちではほとんど下回ってしまいます。
フトアゴは乾燥地帯に住む生き物なので問題はありません。冬などあまりに乾燥するようでしたら部屋に加湿器を置くなど対応しましょう。
実は湿度が高すぎる方が問題です。
湿度70%を超えるとフトアゴが体調を崩してしまうこともあるので、梅雨などは特に注意し、除湿器などで適度な湿度を保ちましょう。
ベビーのフトアゴは温度高めが良いです。28℃を下回らないようにしましょう
爬虫類を診てくれる病院を探す
爬虫類を診てくれる動物病院はそう多くありません。もしフトアゴが病気などになった時、診てくれる病院がどこにあるか調べておきましょう。病気にならないのが一番ですが。
うちは車で15分ほどのところにエキゾチックアニマルを診てくれる動物病院を見つけました。
一度健康診断に行ったのですが、予約受付システムもしっかりしていて、スタッフの方々も感じよく、今後頼りになりそうです。
良さそうな病院を見つけたら、爬虫類を診てもらえるか一度確認しておきましょう。
年に一度、健康診断を受けるのもおすすめです。家族の健康、大切にしましょうね。
まとめ
いかがでしたか?どれもフトアゴの健康や安全のためです。しっかり準備してお迎えしましょう。
また、購入したショップは今後も相談できる頼れる存在になります。飼育方法や用品のこと、いろいろ聞いてみましょう。
それでは今回の記事のまとめです。
フトアゴお迎えの事前準備まとめ
- あらかじめ飼育用品を揃え、セッティングしておく
- 飼育用品に不良品がないか確認しておく
- 爬虫類を診てくれる動物病院を探しておく(HPだけではわからないこともあるので電話で聞いておくとベター)
最低限必要な飼育用品
- ケージ
- バスキングライト
- 紫外線ライト
- 保温器具
- サーモスタット
- 可視光線ライト(環境により)
- 水入れ
- 餌入れ
- 温度・湿度計
- 床材
フトアゴ飼育はたくさん電源が必要です!
電源タップも必須アイテムといっていいでしょう。
餌については、お迎えする時にショップで相談することをおすすめします。
ショップで食べていたものを引き続き与える方がスムーズに飼育を始められるからです。
お迎え当日の注意点については、「健康なフトアゴの選び方とお迎えした当日の注意点」で解説しています。こちらも参考にご覧ください。
以上、フトアゴお迎え前の準備について解説いたしました。他の記事で飼育用品の選び方など詳しく説明していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
このブログがお役に立てれば嬉しいです。