初めてフトアゴヒゲトカゲを飼育する方におすすめな「飼育スターターキット」。飼育に必要なものが揃っている便利な飼育セットです。
でもこれだけで本当に飼育できるの?
自分で用意しないといけないものもあります。購入前に、注意点などを知っておきましょう
今回の記事では、フトアゴの飼育スターターセットの内容を紹介し、単品購入との違いを解説します。これを読めば、
- セット購入と単品購入の違い
- メリット・デメリット
- 自分で用意しなければいけないもの
- セット購入後の注意点
が分かります。
これから飼育用品を揃えようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
飼育セットでフトアゴの飼育は始められる
後ほど詳しく紹介しますが、今回はGEXエキゾテラの「フトアゴヒゲトカゲ飼育キット」というスターターキットを例に解説していきます。
こだわりがなければ飼育セットでOK
結論から言いますと、「こんな飼育環境にしたい!」とこだわりがなければ、飼育セットで始めてOKです。わたし自身もGEXエキゾテラの商品はたくさん利用していますし、おすすめです。
ただし、これだけで飼育ができるという完璧なセットではありません。
自分で用意しないといけないものもありますし、いくつか注意点もありますので、後ほど解説いたします。
ポイント
- スターターキットですべてが揃うわけではない
- 購入後に買い替え、買い足しが発生する場合も想定する
自分で勉強して、飼育を始めてみたいと思った方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
飼育セットのメリット
セットを購入するメリットは、まず単品購入より安く済むこと。
楽天市場で商品を見たところ、
- GEX フトアゴヒゲトカゲ飼育セット 32,000円
- 同じ商品を単品購入した場合の合計 40,795円
と、8千円以上の差が出ました。(2021年10月現在。送料は考慮なし。ショップにより価格が異なります)
もうひとつのメリットは商品選びに悩まないこと。これは初心者にとって嬉しいですよね。GEXは信頼できるブランドですし、安心です。多くの爬虫類飼育者が愛用しているんですよ。
セットになっているので一度に揃うのもいいところ。
お迎えする日が決まっていて、早く準備したい人にも嬉しいね!
商品レビューも読みましたが、総合評価4.88と高評価でした。
迅速な対応で感謝致します。
初めてのフトアゴヒゲトカゲの飼育の為に購入致しました。
スターターセットで必要な物は床材くらいなのでとてもいい買い物をさせて頂きました。
楽天市場 購入者のレビュー
飼育セットのデメリット
セット購入にはデメリットもあります。当然ですが、「ライトはこれを使いたい!」など、商品を個々に選択することができません。
飼育経験を積んでいくと、やっぱりあっちの商品を使いたくなったな、というのはよくあることです。
しかしこれは、単品購入をしていても同じこと。
こだわりがないのであれば、セット購入で飼育をスタートしても大きな失敗をすることはないでしょう。
ポイント
飼育セットで大きな失敗をすることはない。
後から買い替えたくなるのは、単品購入をしても同じ。
こういう飼育環境にしたいと考えられるのは、飼育経験を積んだからこそ!
おすすめのフトアゴ飼育セット
GEXエキゾテラスターターキット
それでは、セット内容について詳しく説明していきます。
地上性爬虫類の飼育にピッタリのグラステラリウム6030に、フトアゴヒゲトカゲやリクガメの飼育に必要な用品がいろいろ入ったお買い得セット。
すぐにフトアゴヒゲトカゲやリクガメをしっかり飼育できるフルセットです。
GEX公式ページ
セット内容と単品価格
- グラステラリウム6030(16,300円)
- コンパクトトップ60(4,728円)
- ナチュラルライト26W×2個(2,045円×2)
- レプタイルUVB150 26W(2,141円)
- ライトドーム18cm(3,160円)
- ライトスタンド(2,400円)
- ヒートグロー75W(1,300円)
- レプタイルヒートM(3,810円)
- アナログ温度計(783円)
- アナログ湿度計(783円)
- フィーディングディッシュS(650円)
- ウォーターディッシュM(650円)
(単品価格は楽天市場調べ。ショップにより価格の違いあり。2021年10月現在)
それぞれがどんな飼育用品かわからない方はこちらをご覧ください
簡単に飼育用品を解説
- グラステラリウム…ガラス製のケージ
- コンパクトトップ…ライトを設置するのに必要なもの
- ナチュラルライト…明るさを出すライト
- レプタイルUVB…フトアゴが浴びる紫外線を出すライト
- ライトドーム…ランプを設置するのに必要なもの
- ライトスタンド…ライトドームを吊り下げるためのもの
- ヒートグロー…フトアゴの体を温めるもの
- レプタイルヒート…ケージを下から温めるもの
- フィーディングディッシュ…餌入れ
- ウォーターディッシュ…水入れ
これでフトアゴ飼育に必要なものはほとんど揃います。次の章で詳しく解説しますが、足りないものもありますので、購入を検討される場合はこの先も読んでみてください。
飼育セット購入時の注意点
買う前に知っておいて欲しいこと
- 床材など、別に用意しなければいけないものがある
- 冬は保温効果が足りない可能性がある
- フトアゴが成長したら90cmサイズのケージが理想
①別に用意するものがある
先ほどもお話しましたが、これだけで飼育できる完璧なセットではありません。床材や餌やりに使うピンセットなどは含まれていませんので、セットを購入される方は、必要なものを確認しましょう。
②寒さ対策が足りない可能性がある
次に保温について。フトアゴヒゲトカゲは寒さに弱い生きものなので、冬は特に温度管理をしっかりしないといけません。
お住まいの地域や飼育環境により違いますので「これが正解!」と言うのが難しいのですが、このセット内容では保温効果が足りない場合があります。
セットに入っている保温器具は、
- ヒートグロー(赤外線を照射する保温ランプ)
- レプタイルヒート(ケージの下に敷いて、下から暖める)
経験上、これだけでは冬は越せないと思います。レプタイルヒートはケージ内の空気を暖める効果はありませんので、別に保温器具を用意する必要があります。
レプタイルヒートは簡単にいうと床暖房のようなものです
保温器具については、「フトアゴヒゲトカゲの保温器具の選び方」で詳しく解説していますが、セラミックタイプの保温球がおすすめです。球切れの心配がありませんので、寿命による交換の必要がありません。
フトアゴをお迎えして初めて冬を迎える方には、「フトアゴヒゲトカゲ飼育・冬の寒さ対策」もおすすめの記事です。
③60cmケージでは最終的には狭くなる
フトアゴヒゲトカゲは成長すると体長40~50cmにもなります。
フトアゴは約1年でアダルトサイズになります!
この飼育セットのケージは幅60cmですので、成長すると少し狭いですよね。60cmサイズのケージでも上手に飼育している方はいますが、温度勾配をつけるのが難しく、初心者には広いケージがおすすめです。
「温度勾配をつける」のは、ケージ内で暖かいところと涼しいところをつくり、フトアゴが自分で移動して体温調節をするためです。
うちではベビーの頃から90cmケージを使っています。
60cmケージで飼育を始めるなら、成長してから90cmに買い替えるか、60cmのまま飼育していくかになります。その点を考慮して、選びましょう。
60cmケージで飼育を始めて、将来どんなケージがいいか研究するのもいいなぁ
ポイント
- 別途購入しなくてはいけないものを確認
- 冬は保温器具を追加する
- 60cmケージでは将来狭くなる(そのまま飼育している人もいる)
飼育ケージの種類はさまざま。ガラスケージ、木製、、自作しちゃう人も!
まずは飼育経験を積み、成長してから次のケ-ジを検討するも良し!
自分で選んで買わなければいけないもの
飼育セットを購入する場合、別途自分で用意しなければいけないものは以下のとおりです。(太字は必須)
- 床材(ペットシーツなど)
- 餌・サプリメント
- ピンセット
- メンテナンス用品
- サーモスタット
- 生き餌のストックに使うもの
①床材
ベビーの頃は誤飲(砂などを餌と一緒に食べてしまうこと)を防ぐために、ペットシーツを敷くのがおすすめです。床材については「フトアゴヒゲトカゲの床材の特徴と選び方」で詳しく解説していますので、知りたい方は読んでみてくださいね。
②餌・サプリメント
餌はフトアゴをお迎えするときに一緒に購入しましょう。
ショップで何を食べていたか、聞きましょう!
フトアゴが何を食べて育ってきたかを店員さんに聞いて、それを引き継ぐことでスムーズに飼育をスタートすることができます。特に人工フードは好みもありますので、聞いておくと安心です。
サプリメントは昆虫や野菜にふりかけて使います。カルシウムやビタミンを補給できます。
餌について聞いておくといいこと
- 昆虫は何を食べているか
- 人工フードは何を食べているか
- 野菜は食べるか
- 食欲(一日にどれくらい食べるか)
▼参考記事▼
③ピンセット
ピンセットは昆虫を与える時に使います。
④メンテナンス用品
ケージは定期的なメンテナンスが必要です。糞を取り除いたり、食べ残しを片付けたり。床材の交換やガラスの拭き掃除。水入れなども清潔に保ちます。
使いやすさ、お好みで選んでOKです。
清潔に保つことで臭いを防ぎ、フトアゴを健康に育てることができます
参考記事≫「フトアゴヒゲトカゲの臭い対策」
⑤サーモスタット
サーモスタットとは、保温器具につないで使うもので、ケージ内の温度を自動で管理してくれます。
温度が下がったら自動的にON、暖まりすぎたらOFFにしてくれます
必ず必要なものではないですが、常に温度を監視しているのは難しいです。特に家を空ける時間が長い方、夜に帰宅する方などは用意することをおすすめします。
太陽光の代わりとなるバスキングライトや紫外線ライトは、夜間はOFFにします
⑥生き餌のストックに使うもの
ベビーのフトアゴをお迎えするのなら、ほとんどの場合生き餌も飼育することになりますから、デュビアやコオロギをキープするためのプラケースなどを用意しましょう。
プラケース、足場やシェルターとなる卵パック、餌があればOKです。
生き餌の飼育方法やおすすめの購入先については、こちらで解説しています≫≫「フトアゴヒゲトカゲの生き餌選び」
購入後も飼育環境を見直して改善していくことが必要
初めから完璧な飼育環境を整えることは難しいです。フトアゴの個体差もありますし、飼育環境やお住いの地域(気候)などによっても最適な飼育用品選びは異なります。
飼育に必要なものを調べ、飼育環境をセッティングし、飼育をしてみて、そこから改善していきましょう。
ブログや、YouTube、飼育書など、参考になるものはたくさんあります。フトアゴをお迎えしたショップさんも頼りになる存在になりますよ!
わたしがフトアゴ飼育を始めたとき
わたしがフトアゴ飼育を始めたときは、飼育書とYouTubeで勉強をして飼育用品を揃えました。ほとんどはネットでの購入です。
その後、紫外線ライトやバスキングライトは買い替えましたし、レイアウトも変更しました。床材も変えたし、人工フードもいろいろ買って試しています。こんな風に、飼育環境を改善していくのも楽しいんですよ。
ぜひ飼育を楽しんでください!
▼おすすめのYoutuberさんです▼
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初心者には難しい飼育用品選びを助けてくれる、便利な飼育スターターキット。メリットや注意点を考慮した上で、ぜひ購入を検討してみてください。
それでは今回の記事のまとめです。
フトアゴの飼育セットまとめ
- 飼育に必要なものが揃っているので、初心者におすすめ
- 単品購入より安く済む
- 迷う必要もなく一度に揃うので早い
- 後で買い足しや買い替えも想定する
- 床材やピンセットなど自分で選んで用意するものもある
- 冬は保温が足りない可能性がある
- 60cm幅のケージなので、将来的には狭くなる
どんな風に飼育をスタートしても、飼育環境をより良くするために考えていくことは同じです。
飼育の正解はひとつではありませんので、このブログや本、ショップの店員さんなどからアドバイスをもらいながら、その子にあった飼育方法を研究してみてくださいね。
飼育の正解はひとつではないです!
わたしはショップで店員さんと一緒に選ぼうかなぁ
近くに爬虫類ショップがある方は、店員さんと一緒に飼育用品を揃えるのもオススメですよ!
素敵なフトアゴライフを!
最後まで読んでくださりありがとうございました。
わたしが持っている飼育書で、初心者さんにまずおすすめしたい本!
写真が多くて、ケージ内のレイアウトを真似しやすく、おすすめの飼育用品の紹介、表・図解での説明がとてもわかりやすいです。
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