梅雨が明けて夏が来ると、蚊など嫌な虫が気になりますよね。
そんなとき欠かせないのが虫除けスプレーや殺虫剤。
でも、殺虫成分って爬虫類には有害なんです。
「ペットにも安心」という商品でも、注意が必要ですよ!
今回は、わたしが実際に使っているものをご紹介しながら、爬虫類がいる家庭でもできる虫除け対策を解説します。
この記事を読めば、爬虫類飼育者が避けるべき虫除け用品と、対策がわかりますよ。
殺虫剤に入っている成分は爬虫類には有害
殺虫剤に使用されているピレスロイド
殺虫剤の成分は、正しく使用すれば人体に悪影響はありません。
その成分については、
殺虫剤の有効成分はピレスロイド系、有機リン系、カーバメート系など数種類あります。このうち、現在の殺虫剤の90%以上はピレスロイド系の成分が使用されています。
ウェザーニュース「殺虫剤が人に害のない理由」
と書かれているように、ピレスロイド系が多く使われています。
人をはじめ哺乳類は、殺虫成分ピレスロイドが体内に入っても速やかに分解し、体の外へ排出することができます。しかし爬虫類は代謝できないので有害な成分なのです。
参考:KINCHO 「ピレスロイドの特長は?」
殺虫剤
殺虫スプレーは爬虫類のいる部屋では使用してはいけません。
前にも説明したとおり、爬虫類は体内で分解・代謝ができないので強く作用してしまい、麻痺や痙攣を起こしてしまいます。最悪の場合、死に至ることも。
ちなみに両生類や熱帯魚、もちろん飼育している昆虫などにも有害なので注意しましょう。
蚊取り線香
一見、害のなさそうな蚊取り線香ですが、こちらにもピレスロイドは使われています。
電子蚊取りマットや、液体蚊取りも同じ成分が使われています。
「スプレー式(プッシュ式蚊とり)は犬・猫・ハムスター・小鳥などのペットがいる部屋でもご使用いただけます。観賞魚・鑑賞エビなどの水槽のある部屋や、昆虫の虫かごがある場所は影響が出ることがあるためご使用しないでください。
アース製薬 蚊とりの安全性
「プラグ式(液体蚊とり)」については観賞魚がいる部屋でも使用できるとのことですが、ピレスロイド系の殺虫成分が使用されているので、爬虫類のいる部屋では使用を避けた方が良いと言えます。
虫除けスプレー
虫除けスプレーに使われている成分は、ディートやイカリジンと呼ばれているものです。
ディートは吸血害虫の感知能力を撹乱し、吸血行動を阻止する効果を持っています。
アース製薬 「ディートとは」
つまり、血を吸うところをわからなくしてしまう効果があるんですね。
イカリジンは虫よけ成分として有名なディートと同様に、吸血害虫の感知能力を撹乱し、吸血行動を阻止する効果を持っています。(中略)年齢による使用・回数に制限がないため、新たに注目を集めている虫よけ成分です。
アース製薬 「イカリジンとは」
どちらも効果は同じですが、イカリジンの方は最近日本で承認された虫除け成分です。
虫除けスプレーに関しては屋外で使うことがメインとなりますし、爬虫類に直接かけることもありませんから、問題はないでしょう。
しかし念のため、使用した日はスプレーした部分を爬虫類が舐めたりしないよう気を付けてくださいね。
爬虫類がいる家庭の害虫対策は「虫の侵入を防ぐこと」
蚊が侵入してしまうと、爬虫類のいる部屋では蚊取りやスプレーは使用できませんから、まずは侵入させないことが一番です。
お住まいの環境、住居の構造等で違ってくるかもしれませんが、我が家で取り入れている対策を場所ごとに解説します。
玄関の対策
玄関での虫除け対策は、ハッカ油とヒバ油です。
どちらも蚊が嫌う香りで寄せ付けません。
これを置き始めて数週間ですが、家の中で蚊を見なくなりました。
どちらもさわやかな香りですよ。
ちなみに両方とも置いていますが、混ざって臭い、なんてことはありません。
(感じ方の個人差はあるかもしれませんが)
先日、数か月ぶりに妹が遊びに来たのですが、玄関に入った瞬間、「あっいいにおい」と言ってました。虫除けのことは知りませんので、自然にそう感じてもらえたようです。
具体的な使い方は後ほど紹介しますね。
ベランダの対策
ベランダには、引っかけるタイプの虫除けプレートを設置しています。
効果は風向き等により左右されるようですが、今のところ虫を見かけておらず、効果はありそうです。
窓の対策
わたしはその方法を知らず、引っ越してきて数年、間違った開け方をしていました…!
まずは虫が侵入してしまう開け方がこちら。
網戸を左側にし、窓を半開にする開け方です。
これでは図のように隙間ができてしまい、蚊が侵入してしまいます。
網戸はそのまま左、窓が全開ならOKです。
フレーム部分が重なってきちんと侵入を防ぐことができます。
ちなみに右側を開けるのであれば、全開でも半開でもOKです。
うちではこれを知るまで、ずっと左側を半開にしていました。
これならすぐ実践できるので、今日からやってみましょう♪
虫が侵入したときどうするか
いくら対策をしても、どうしても虫が侵入してしまうことはありますよね。
そんなときは、爬虫類に害のない方法で駆除をしましょう。
凍らせるタイプのスプレー
殺虫成分を使わず、-85℃で瞬間的に凍らせて駆除します。
こちらも冷却効果で殺虫するタイプ。
電撃殺虫器
虫が好む特殊な光で虫を誘い込み、電気ショックで駆除するタイプ。
こちらは2021年最新式で、楽天ランキング虫除け器具部門で1位を獲得した注目商品です。
庭が畑&草木が多いせいで蚊など色々な虫がかなりいます。対策したく今回購入に至りました。殺虫灯はこれまで使った事がなくかなり安いのであまり期待はしていませんでしたが…いやいやこれはすごい。一晩庭に設置しただけで大量の死んだ虫たちがビッシリと貼り付いていました。
楽天 商品レビューより
レビューの中には、思ったより存在感があって、家の中に設置するのはちょっと…なんて声もありました。購入する際は、サイズなどよく確認したほうが良さそうですね。
窓の外に設置するのもいいかもしれません
我が家で使っている虫除けグッズ
ハッカ油
気分をリフレッシュしたり、ガラスクリーナーを作ったり、様々な用途があるハッカ油ですが、虫除けにも効果があります。
うちでは、溶かした保冷剤をビンに入れ、ハッカ油を数滴たらして玄関に置いています。置けるなら、ドア近くの足元がおすすめ。虫が嫌がって近寄りません。香りが弱くなったらハッカを追加します。
ハッカ油で虫除けスプレーを作り、網戸や出入口に吹きかけるのも効果があるそうです。
調べたところ、爬虫類への影響については書いてありませんでしたが、ケージの虫除けをしたいからと、ケージ内にスプレーをしたり、生体の近くで使用したりすることはおすすめしません。
ヒバ油
青森県で育ったヒバという木を原料に作られたもの。
森の香りが好きな方ならぜひ使ってみて欲しいです。
虫除けだけでなく、防臭・防カビ・抗菌力もあるそうです。
ヒノキチップにたらして、玄関に置いています。
メーカーに問い合わせたところ、爬虫類から離れた場所で使用する分には問題ないとの回答でしたが、爬虫類に対する実験などは行なっていないため、確実に大丈夫とは言えないので、直接生体にかかってしまうような使い方はお控えくださいとのことでした。
試すときは、ケージから離れた場所で使用しましょう。
ベランダ用防虫プレート
引っかけるタイプでお手軽!
玄関とベランダ用に毎年買っています。風向きも関係してくるので、絶対防げるというわけではないですが、うちのマンションではよく使っているのを見かけます。
まとめ
以上、爬虫類がいる家での虫除け対策について解説いたしました。
ではもう一度この記事のポイントをまとめます。
爬虫類のいる家庭の虫除けまとめ
- 殺虫剤等に使用されているピレスロイドは、爬虫類にとって有害
- 玄関やベランダで虫除け対策をし、侵入させないことが大切
- 窓の開け方は左側を半開にすると虫が入ってくる
- 家の中で害虫駆除をする際は冷却タイプや電撃殺虫器など、殺虫成分のないものを使用する
- ハッカ油とヒバ油が虫除けだけでなく、使い方いろいろでおすすめ
いかがでしたでしょうか。
虫除けとして紹介した商品ですが、直接生体にかけるなど誤った使い方をすれば、もちろん悪影響があります。ハッカ油やヒバ油を初めて使用する際は、念のため少しずつ試したり、生体から離れた場所で使用したり、様子を見ながら使うことをおすすめします。
また、爬虫類のいる家での虫除け対策について、ご意見や情報がありましたらお問い合わせフォームよりご連絡いただけると嬉しいです。
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最後まで読んでくださりありがとうございました。
爬虫類にとって安全で、人にとっても快適な暮らしができますように。