フトアゴヒゲトカゲのオスメスの見分けって難しいですよね。
オスメスの特徴がわかりやすく出てくるのは、生後半年~1年半程度経ち、体が発達してからなので、べビーの頃には見分けづらいのです。日々観察をしていれば、いずれ分かるようになってくるでしょう。
オスでもメスでも飼育方法に違いはありません。繁殖を考えていないのであれば、判断できずに困ることはないと思います。それでも男の子なのか女の子なのかは気になりますよね。
ペットショップなどだと、雌雄不明で販売されていることも!
そこで今回の記事では、フトアゴヒゲトカゲのオスメスの見分け方を身体的特徴と行動面の違いから解説します。
フトアゴヒゲトカゲのオスメスの見分け方
見分け方①身体的特徴の違い
- 発情すると顎が黒くなる
- メスよりも頭が大きめ
- 尾の付け根にヘミペニスという半陰茎があるため、両端が盛り上がり真ん中がへこむ
- 太ももの内側にポツポツと突起が発達していて目立つ
- 顎は黒くならない(黒くなる個体もいる)
- オスに比べて頭は小さめで優しい顔立ち
- ややぽっちゃりしていることが多い
- 尾の付け根部分はオスより平らで、山型に膨らむ
- 太ももに目立った突起はない
一番分かりやすいのは太ももの内側にポツポツと並ぶ突起(太腿孔と呼びます)でしょう。突起が目立つ方がオスです。
こちらの動画が分かりやすく参考になります!
見分け方②行動の違い
オスはボビングをする
オスは発情したときや威嚇をするときに、顎を黒くし、頭を上下に振ります。これをボビングといいます。この行動は主にオスに見られますが、稀にメスもすることがあります。メスがボビングをするときは、相手に対して威嚇をしています。
メスはアームウェービングをする
オスがボビングで求愛行動をすると、メスは腕(前足)をゆっくりと回し、それに応えます。これをアームウェービングといいます。
また、アームウェービングは「降参」「敵意がない」という意味もあり、オスもやることがあります。ですから、アームウェービングをするからといって、必ずしもメスであるとは言えません。
メスは卵管が詰まることがある
メスのフトアゴを飼育している方はこんなトラブルがあることを知っておいた方がいいかもしれません。
フトアゴヒゲトカゲは単独飼育をしていても卵を産むことができます。まずは卵胞という卵になる前の状態のものができ、それが小さくなって消滅すればいいのですが、それが無精卵になることがあります。
無精卵からは赤ちゃんは生まれないのですが、卵管に詰まってトラブルになる場合があります。お腹が大きくなって食欲がなかったり、排せつがなかったり、普段と違う様子が見られた場合は、病院を受診したほうがよいでしょう。
産卵時にはカルシウムを消費します。普段から高カロリーでカルシウムが足りない状態で飼育していると、トラブルのもとになりますので注意しましょう。
メス同士でも多頭飼育はNG
フトアゴヒゲトカゲの飼育は、ひとつのケージに1匹が基本です。
ショップでは、生まれたときから複数で飼育しているので縄張り争いなど起きにくいですし、体格差もありませんのでケガをすることは少ないです。しかし、それでも餌と間違って噛みついてしまったなど、指先やしっぽの欠損があるほどです。トラブル防止のため、ケージは分けてあげましょう。
メス同士で一緒にケージに入れてうまくいっている場合もあるようです。これは飼育に慣れている飼い主が慎重に判断して行っていることですので、安易に一緒にすることは避けましょう。
オス同士は縄張り争いが起きてしまうので一緒にはできません。喧嘩になってしまいます。
繁殖は計画的に
フトアゴヒゲトカゲのベビーって、とてもかわいいですよね。自分のフトアゴが子どもを産んだら、とても幸せでしょう。
しかし、繁殖は計画的に行わなければいけません。フトアゴは1回の産卵で10~30個の卵を産みます。それが孵化し、たくさんのベビーを育てることになったら、とても大変です。成長すれば、同じケージで飼育することはできません。
もし繁殖にチャレンジする場合は、しっかりと知識をつけ、すべてのフトアゴを飼育できない場合はショップや知人などに相談してみて、譲り先を必ず確保しましょう。
うちのフトアゴを雌雄判断してみた
むぎ(生後約1年)
これはうちで飼育しているフトアゴヒゲトカゲのむぎちゃんの写真です。もうすぐ生後1年。
ペットショップでお迎えしたとき、雌雄は不明でした。太腿孔のポツポツが目立たないのと、尾の付け根部分が山型に膨らんでいるので(真ん中がへこんで両端が盛り上がるのがオス)、メスと見ています。
しかしまだ1歳に満たないので、引き続き観察を続けたいと思います。
おこめ(生後3~4か月)
続いておこめちゃん。生後3~4か月です。
ブリーダーさんからお迎えしており、メスと聞いています。ポツポツは目立ちませんし、尾の付け根は山型に少し膨らんでいます。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲのオスメスの見分け方について解説いたしました。
飼育方法に変わりはないですが、名前をつけることを考えるとオスかメスか分かっていた方がいいですよね。
では、今回の記事のまとめです。
- 生後半年~1年半くらいになると見分けやすくなる
- オスはメスより頭が大きめで、発情すると顎が黒くなる
- 尾の付け根にへミペニスがあり、両端が盛り上がって見えるのがオス
- 太ももの内側にポツポツと突起が目立つのがオス
- メスは単独でも無精卵を産むことができ、卵管に卵が詰まることがある
- 多頭飼育は基本的にNG
- 繁殖は計画的に
Pinterestでボードを作って保存しておくとあとで確認できます
最後まで読んでいただきありがとうございました。見慣れないと判断はなかなか難しいことですが、この記事が参考になれば嬉しいです。