フトアゴヒゲトカゲを飼育していると、いろいろな仕草を見ることがあります。
- 顎が黒くなっている
- 腕を回している
- 口を開けている
などなど…。それがどんな意味なのか、どんな気持ちなのか、わからないことも多いですよね。
かわいいなと感じることもあれば、病気ではないかと心配になったり、どうしたらいいかと疑問に思ったり。
フトアゴの行動にはそれぞれにきちんと意味があります。
中には病気が疑われる場合もありますので、今回紹介することは知っておくべきです。
今回の記事では、フトアゴの行動7つを選び、その意味を解説します。
これを読めば、あなたのフトアゴの気持ちをもっと理解できますよ。
フトアゴヒゲトカゲの行動の意味
アームウェービング
アームウェービングとは、フトアゴが片手(前足)を後ろから前へ、ゆっくり回す動作のことです。
片手ずつ行い、左右交互にすることもあります。
アームウェービングの意味
- 敵意がないことを示す
- 降参
- 求愛にこたえる
アームウェービングはオス・メスどちらも行います。
主に幼体のころには、自分より大きい相手に向かって、「降参だよ」「攻撃しないで」と伝えるためにすることが多いです。
また、オスからの求愛行動に応じるときにメスが行います。
ボビング
ボビングとは、頭を上下に振る動作です。
ゆっくりな動きが多いフトアゴヒゲトカゲですが、ボビングはかなりキレキレです。
ボビングを知らなかったとしても、なんか怒ってるのかなぁとわかるほど。
そうです、これは威嚇のときに行う行動です。
ボビングの意味
- 威嚇
- 怒っている
- メスへの求愛
メスもボビングをしますが、主にオスがする行動です。
オスは怒ったり機嫌が悪くなったりすると、顎を黒くします。その黒さは、初めて見ると驚くかもしれません。
ボビングをするときに顎を黒くすることが多いです。
顎をふくらませる
フトアゴヒゲトカゲという名前のとおり、顎が特徴のトカゲ。
顎を膨らませることはよくあります。
顎を膨らませる理由
- 威嚇
- 脱皮をしている
- 体温調節
まずは威嚇。
体を大きく見せて威嚇することは他の動物でも見られますよね。
フトアゴも、自慢の顎を膨らませて相手を威嚇することがあります。
あとは脱皮をしているとき。
フトアゴは岩や木など硬いところに体をこすりつけて脱皮をしますが、自ら顎を動かして脱皮を促すこともあります。
顎を動かしていたら、顔まわりの脱皮をしていないか見てみましょう。
最後に体温調節です。
暖かい空気を取り込んだり、体内の熱を放出するために顎を動かすことがあります。
口を開ける
フトアゴはときどき、バスキングスポットの下で口を開けてぼーっとしていることがあります。
口を開ける理由
- 体温調節
前にも説明したとおり、体温調節をするために顎を膨らませるフトアゴですが、そのときに口を開けることがあります。口を開けて体温調節をしやすくしています。
ストレスマーク
主にベビー期のフトアゴに見られます。
ストレスマークの理由
- 環境変化によるストレス
- ハンドリング
- 日光浴をした
腹部を中心に体の内側に現れる模様で、しま模様や斑点のような形をしています。
お迎えしたばかりなど、環境に慣れていない頃に見られることが多いです。
時間が経つと消えることがほとんどです。
こちらの動画でストレスマークを見ることができます。サムネイルの時点でわかりますね。お腹の模様がストレスマークです。
かわいいフトアゴベビーが登場しますよ♪
目を閉じる
フトアゴを触っているとき、目を閉じていたことはありませんか?
目を閉じる理由
- 敵から身を守る
- 無関心
- 単にやり過ごしている
フトアゴは撫でられていると目を閉じることがありますが、これは人間の手から身を守っていると言われています。または、嫌ではないけど「仕方ない」という感じでやり過ごしていると言ったところでしょうか。
犬や猫のように、フトアゴは撫でられて気持ち良いと感じることはありません。
体調が悪い、飼育環境で何か不快に感じている、ライトが眩しいなど、上記以外の理由で目を閉じている場合もあります。高頻度、長時間の場合は環境の見直しや、動物病院の受診も検討しましょう。
しっぽを立てる
フトアゴの長いしっぽ。
ときどき尾を持ち上げたり、真上を向くほどにくるっと巻いていることもあります。
しっぽを立てる理由
- 警戒している
- 緊張している
これは周囲の何かに警戒していたり、緊張しているためです。
フトアゴは目と耳が良いので、見慣れないものや怖いものには敏感に反応します。
ケージを置く場所も、ストレスのかからないことを考慮したほうが良いでしょう。
例えば床に直接ケージを置くと、人の足が近くを通ったり、上から見られることを嫌うフトアゴはストレスを感じたりする可能性があります。
フトアゴの行動について、こちらの動画がとても参考になります。よかったら見てみてください。
注意すべきフトアゴヒゲトカゲの行動
ずっと口を開けてぱくぱくしている
口を開けることはよくあると説明しましたが、長い時間口を開けてぱくぱくさせているようでしたら病気の可能性があります。早めに動物病院に相談しましょう。
フトアゴを動物病院へ連れて行ったことがない方は、「爬虫類を動物病院の連れて行くときの事前準備と当日の流れ」を参考に読んでみてください。スムーズに受診するために、わたしが準備したことを書いています。
ずっと目を閉じている
うちのフトアゴも、ずっと目を閉じていることが気になり受診したところ、トリコモナスという寄生虫が見つかりました。
なにか不快なことがあったり、体調が悪かったりすると目を閉じることがあるので、よく観察しましょう。気になるときは早めの受診をおすすめします。
まとめ
以上、フトアゴの7つの行動について解説いたしました。
それでは今回の記事のまとめです。
フトアゴの行動まとめ
- アームウェービングは降参・求愛に応えている
- ボビングは威嚇・求愛をしている
- 顎を膨らませるのは威嚇や脱皮、体温調節のため
- 口を開けるのは体温調節のため
- ベビーのフトアゴのお腹にはストレスマークが出ることがあるが、次第にでなくなる
- 目を閉じるのは身を守っている
- しっぽを立てるのは警戒や緊張している
- ずっと口を開けてぱくぱくしている、目を閉じる時間が長いのは病気かも。早めの受診を検討する。
中には注意が必要な行動もありましたね。
毎日フトアゴを観察して、いつもと違うことをしていないか確認することはとても大切です。
フトアゴの病気の治療は大変です。早めに見つけてあげましょう。
こちらの記事で、フトアゴによくある病気やトラブルについて解説しています。いまフトアゴが元気でも、知っておきべき内容なので、ぜひ読んでみてください。
この記事を通して、あなたのフトアゴの気持ちをもっとわかってあげられるようになったら嬉しいです。
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